ヨガコラム

2020.03.17

【絶対外さない!ヨガスクールの選び方】ヨガ指導者養成(育成)講座編

指導者養成コースの風景

こんにちは。シリウスヨガ学院のサッチ―亀井です。
昨今、日本のヨガ人口は700万人に達しようとしています。マラソン人口900万人に迫る勢いです。それに比例して、ヨガインストラクター(ティーチャー)になる人数も年々上昇しています。
これに伴い、今たくさんのヨガスクールがヨガ指導者養成講座(資格講座)を開講しています。※ヨガ業界では、別名ヨガTT(ティーチャートレーニング)とも言われています。

今回は、ヨガ指導者になりたい、あるいはライセンス(資格)が欲しいけれど、たくさんヨガスクールがある中で一体何がどう違うの?どう選べばいいか分からない!と思っているあなたに、自分に合うヨガスクールの選び方を、私の経験を基に解説していきます。

①どんなヨガ資格(ライセンス)を取得したいか

どんなヨガ資格を取得するか

そもそも、ヨガを教えるのに資格がいるの?
という素朴な疑問をお持ちの方もいるでしょう。
実は、ヨガインストラクターは、医師や弁護士のように国家資格などの資格がなくてもできるので「私は明日からヨガティーチャーになる!」と決めたら、誰でもなれてしまいます。

ただ、お客様の立場から考えると、例えば「私はヨガ歴5年以上の実績があります。」といっても、どれだけの研鑽と実践を積んでいるのかはわかりませんから、資格を保持しているかどうかは、選んでいただく際の判断基準として、信頼の目安になります。

【 ヨガの資格(ライセンス)の種類 】
《1》全米ヨガアライアンス協会が発行しているライセンス(RYT200、RYT500他)
《2》ヨガスクールが各々に発行している様々な認定資格
などがあります。

今、最も主流となっているのが《1》の「RYT200 (レジステット・ヨガ・ティーチャー200時間)」で、世界185の国と地域で通用する国際ライセンスです。
これはアメリカのNGOである「全米ヨガアライアンス協会」が窓口となり、世界各国のヨガスクールや指導者らは、ヨガインストラクターになるための水準を定めたその協会の規定に則って“RYT200”や“RYT500”など段階に分けたライセンス(資格)を発行できる認定校になることで、指導者養成(育成)講座を開講することができます。
このライセンスを持っていると、日本に限らず海外でもヨガティーチャーとして活躍することができるので、ヨガ認定資格の中でも最も人気の高い資格となっています。

一方、《2》については、そのヨガスクールや指導者によって自由に認定資格を作れてしまうので、その種類は多種多様にあります。シニア向けや、キッズ向け、マタニティやパーソナル(個人指導)向けのインストラクター養成講座もありますし、時間数も1日〜3日間程度で取得できてしまうものもあります。
また、中にはインドの中央政府が公認していることを装った認定資格(※)などもあり、よほど選ぶ側の目的と目標、そして条件がはっきりしていない限りは慎重に選んだ方が良さそうです。
※現在、国や政府が直接ヨガの資格認定に関わるっている事実はありませんので、ご注意ください。

②金額で選ぶことの危険
〜海外で開催する激安RYT200認定養成講座ほんとに大丈夫?〜

金額で選ぶことの危険

プログラム費用にかかる料金に関して、「なるべく安く抑えよう」「安いところを探したい!」という考えになるのはわかります。
確かに、同じRYT200認定のヨガ指導者養成講座でも、安いところでは20万円台から高いところでは100万円台と大きな幅があり、色んなスクールを比較して、つい値段が低い所に手が伸びてしまいがちです。

しかしながら、昨今は国から基準が定められていないヨガ認定資格を利用して、激安で資格講座を提供する詐欺まがいのヨガスクールが横行しています。
その中でも、特に海外で開催しているRYT200認定ヨガスクールは要注意です。

【 値段が安過ぎるスクールの特徴 】
業界の相場より異常に安い
主催者側と責任者の身元が明らかにされていない
メイン講師の紹介やプロフィール等、実績の記載がない
参加者(受講者)のメッセージや口コミが見当たらない
プログラムの詳細が載っていない
終了後のフォローが一切ない

このような特徴があるスクールは、いざ参加したら「話が違う!」「思っていた内容じゃ全然なかった!」という事態が多々あり、消費者相談センターへの相談件数も増えていて、中には訴訟沙汰になるケースもあるそうです。
ヨガの指導者養成(育成)講座をじっくり集中して学べる機会は、一生にそう何回もあるものではありません。

費用を抑えるために安い所を選んでも、結局、ヨガを深めるどころか何も得られるものがなくて、また別のスクールを受講することになり、結果としてお金も時間も倍かかってしまったら、もともこもありません。
安物買いの銭失いにならないように、「安かろう悪かろう」は一理あると肝に銘じておきましょう。

③何のヨガを、誰から学ぶか

何のヨガを誰から学ぶか

実は、ヨガスクール(指導者)を選ぶ上で一番大事なポイントとなるのが、この何のヨガを「誰」から学ぶかです。
なぜなら、これによってあなたの今後の人生が大きく変わっていくからです。

昨今、日本のヨガブームも早20年を超えましたが、今やどこのヨガスタジオのレッスンでもアサナ(ヨガのポーズ)が主体となっています。
突然ですが、ヨガとは「結ぶ・繋ぐ」という意味合いの古代語から派生した意味を持つ言葉です。それでは、何と結び、繋がれるのかわかりますか?
答えは「大いなる存在(大いなる自己)」と結び、繋がることをいいます。
簡単に言うと、自分自身の身体と、心と、それらに影響をもたらすエネルギー(生命素)と結び、繋がるのです。

ようするに、ヨガは決してアサナ(ポーズ)が主体ではないということです。
古代よりヨガと言えば「呼吸法」と「瞑想法」この2つのこと指します。逆に、アサナは近代(約100年〜200年の間)になって作られ流行したものなのです。
さらに、一口にヨガ指導者養成講座といっても、そのプログラム内容は多岐に亘ります。呼吸法や瞑想法、アサナや哲学・歴史に解剖学、指導法、その他スピリチュアル(形而上学)等の専門ジャンルまであります。
これは日本に限らずですが、ヨガスクールの指導者養成講座は、ほぼ70%〜80%以上はアサナに時間が割り当てられています。それに比べて、呼吸法や瞑想法に充てられている時間はほとんどありません。

先程お伝えした通り、ヨガの本質は「呼吸法」と「瞑想法」にあります。もし、あなたが本来のヨガを学び、研鑽し、その「道」の第一人者として活躍したいのなら、「呼吸法」や「瞑想法」、「哲学」等々の教えがきちんと盛り込まれていて、それを教えられる指導者がいるヨガスクールを選ぶと良いでしょう。

重要なのは、その指導者が実際にどんなバックグラウンドを持っているのかです。経験に裏打ちされた知識と実績が、言動や生き方にリンクしているか。適正なロジックを持ち指導しているかどうか。その道のスペシャリストか否かで、あなたのヨガ指導者への道は大きく変わっていくのです。
あなたの大切な「時間」と「お金」と「情熱」を掛けて行うものだからこそ、自が心から希求するもの、願い、理想になるべく近いものを選択すべきだと思います。

④環境や条件で選ぶ時の注意点

環境や条件で選ぶ時の注意点

ヨガの認定資格(RYT200の場合)を取得するには、短期間で一気に取得できる合宿制のコースや、3ヶ月や半年〜1年間かけて取得する通学制のコースなど、スクールによって様々なプログラムが用意されています。

合宿制の場合は、国内に限らず海外(ハワイ、カナダ、オーストラリア、バリ島、インド、スリランカ等々)でも開催されていますので、ご自身が行きたい場所で選ぶのも良いでしょう。

【 合宿制で取得するメリット 】
最短で2週間〜1ヶ月くらいの短期間で資格を取得することができる
合宿制なので日常生活から完全にシャットアウトされ集中して学びを深めることができる
大自然の中で、自然と地球と一体になってヨガを満喫できる
【 デメリット 】
まとまった期間お休みを取ることが必要
期間中に何かあっても簡単に身動きが取れない

【 通学制で取得するメリット 】
仕事の都合やスケジュールに合わせて無理なく取得できる
3ヶ月〜1年間くらいかけてじっくり学ぶことができる
ご家族やお仕事で何かあった時フレキシブルに対応できる
【 デメリット 】
長期間に渡って通学するので、途中で集中力が続かなくなる
お仕事や家族などトラブルがあると欠席しなければならない

各々ご自身の環境や状況によって、一番自分に合ったコースをお選びいただくのがいいと思いますが、ここで、検討する際に注意すべき重要な点があります。
それは、海外で開催するコースであっても日本で開催するコースであっても、メイン講師が日本語で教えてくれるかどうかということです。
そんなの、英語だったとしても通訳がいれば問題ないと思っている方も多いでしょう。実はここを安易に考えると失敗する落とし穴があります。

昨今、ヨガは今や世界のどこに行っても広く楽しめる、いわば身体と意識による共通言語のようです。海外のヨガスタジオに行っても、簡単な英単語さえ理解出来れば、なんら困ることなく誰でもヨガのレッスンを受けることができます。
しかしながら、これがヨガ指導者養成講座の場合だったらどうでしょうか。
ここ最近、外国人講師が日本人を対象に開催している指導者養成講座もどんどん増えてきました。
前述にもありますが、ヨガ指導者養成講座は、座学や実技などの科目が多岐に亘ります。特に、哲学・歴史、専門分野(スピリチュアル等)においては、とても複雑な表現や、独特のニュアンスも多く、日本語でも理解するのが難しいのです。
▽その一例として、こちらの動画をご覧ください▽

いかがでしたか?
実際の講座では、さらに深く掘り下げた内容で、かつ、講義ですので1コマが何時間にも及びます。
これが、例えば外国人講師による英語の授業だったとして、同時通訳の人が瞬時に日本語に訳せるでしょうか。
また、仮に訳せたとしても、講師が伝えたい微妙なニュアンスまでを、あなたが理解できるように伝えることができるでしょうか。

私は35年間、世界中を回ってあらゆるヨガ・スピリチュアル・瞑想をマスターや師匠から通訳を介して学んできましたが、常にこの言葉の壁がありました。言語の違いから微妙なニュアンスを解釈して自分の腑に落ちる形で体得するまでに、何年も何十年もかかっているのです。

ヨガ指導者養成講座は、単にレッスンを受けるのとは訳が違います。重要な事は、あなたがヨガ指導者として教える立場になった時に、膨大にインプットした知識をきちんとアウトプットできるかどうかなのです。
それには、学ぶ際にストレスを感じることがないよう、なるべく日本語で教えてくれる指導者のもと、最短最速で習得することがベストなのです。

⑤修了後のフォローやサポートがある

修了後のフォローやサポートがある

あなたが指導者養成講座を修了した後、ヨガティーチャーとして活躍していくにあたって、こんな時どう対応したらいいの?など様々な壁にぶち当たることが必ず出てきます。

そんな時に、きちんと修了後もフォローやサポートが付いているかどうかは、スクール選びでも重要なポイントになります。
冒頭の「②金額で選ぶことの危険」でも記載しましたが、値段が安過ぎるスクールの特徴として、特に海外で開催しているヨガスクールには、まずフォローがありません。
これは、裏を返せば、終了後まで受講生との関わりを持ちたくない裏の顔が見え隠れしています。

想定される理由は以下の3つです。
〈理由1〉外国人が海外で主催している場合、そもそもフォローの概念がない
〈理由2〉後から質問やクレームが来ることを恐れている(プログラム内容に自信がない
〈理由3〉格安で開催しているので、正直そこまで責任が持てない

ヨガ指導者への道は、講座を修了してからがスタートです。
復習フォローや、定期的な勉強会、同じ志を持つ仲間との情報交換や相互支援などのコミュニティの場を設けているかどうかは、ぜひスクールを選ぶ上で検討材料の一つとして吟味してみてください。

最後に、ヨガ指導者養成(育成)講座を受講する上で最大の醍醐味は、同じ志を持つ仲間との出会い、そして、師匠(指導者)との「絆」を築くことではないでしょうか。
それは、あなたにとってお金では買えない「一生の財産」となるからです。
ヨガは人と人とを繋ぐエネルギーの交流でもありますから、直感(フィーリング)で選ぶということも、私個人的には大事なことだと思います。

最新ヨガコラム記事

まずはお気軽に
お問合せください

クリヤヨガの体験や無料カウンセリングを随時受け付けています。
ご受講前の気になる点やお悩みなどじっくりご相談いただけますので、
まずはお気軽にお問合せください。